年末年始

12月31日、大晦日。
今年もいよいよ終わる。毎年のことながら、この日になると1年があっという間だったと思う反面、振り返れば色々な出来事が詰まっていることに気づかされる。今年はどんな年だっただろうか――楽しい瞬間もあれば、悩むこともあったけれど、確かに成長を感じる一年だった。

朝はいつもより少し遅めに起きた。テレビをつけると、紅白歌合戦のリハーサルや年末特番の宣伝が目に飛び込んでくる。この雰囲気を感じると「ああ、今年も終わるんだな」と実感する。昼過ぎからは大掃除を再開。リビングやキッチン、玄関まで家じゅうをピカピカに磨いた。掃除をするたびに「こんなところにほこりがたまっていたのか」と驚きつつも、心が軽くなっていく感覚がある。

夕方、近所のスーパーに行くと、やはり混雑していた。おせち料理の材料や年越しそばを買い求める人々の姿で、店内は活気にあふれている。私はすでにおせちの準備を済ませていたので、年越しそば用のかまぼことネギだけを手に取った。レジに並びながら「来年はもっと計画的に準備を進めよう」と心の中で反省する。

夜は家族でテレビを見ながら年越しそばを食べた。出汁の香りが広がり、心も体も温まる。この小さな年越しの儀式が、何よりも好きだ。そばを食べ終わると、除夜の鐘の音がテレビ越しに聞こえてきた。108つの煩悩を払うというその響きが、何となく心を浄化してくれる気がする。

0時を迎える瞬間、カウントダウンの声があちこちから聞こえてくる。花火が上がり、新しい年が始まった。家族と「明けましておめでとう」と挨拶を交わし、私は心の中で小さく決意をした。「今年はもっと挑戦しよう。失敗を恐れず、一歩踏み出す年にしよう」と。

翌朝、1月1日。
初日の出を見るため、少し早起きして近くの公園へ行った。まだ薄暗い空が次第にオレンジ色に染まり、やがて太陽が顔を出す瞬間、思わず「今年も頑張ろう」と心が引き締まった。清々しい空気の中で深呼吸をすると、心も体も新たなエネルギーで満たされるようだった。

家に戻ると、母が作ったお雑煮が待っていた。温かいお餅と出汁の味が染み渡り、「これぞ新年」という気分にさせてくれる。テレビでは箱根駅伝が中継され、選手たちが一生懸命走る姿に胸が熱くなる。「私もこんなふうに目標に向かって走りたい」と思わされた。

午後は年賀状の整理をしたり、親戚に新年の挨拶をしたりして過ごした。スマホやパソコンで済ませることが増えたこの時代に、手書きの年賀状はどこか特別な温かさがあると感じる。今年は自分からもっと積極的に手書きで感謝を伝えていこう。

夜になると、再び静かな時間が訪れる。外から聞こえるのは遠くの初詣客の足音くらいだ。この時間、私は新しい手帳を広げて今年の目標を書き出した。大きな目標も小さな目標も、ひとつひとつ丁寧に。書いているうちに、だんだんと希望が膨らんでいく。

こうして私の年末年始は穏やかに、そして希望に満ちた時間として幕を閉じた。来年もまた、こんな温かな時間を迎えられるよう、一日一日を大切に過ごしていこうと思う。

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カテゴリー: 日常